みなさんはふるさと納税でなにを頼んでいますか?私は果物やスイーツに寄付することが多いです。昨年は初めてシャインマスカットを食べてあまりの美味しさに感動しました!
さて、超えてはいけない限度額。給与係の私がただの興味本位で手計算したい!と国税庁や市町村の税金に関するページとにらめっこしてどうにか計算することができたので今回記事にしてみました。さらっと読んでみてください。
目次
どのサイトで計算していますか?
サイトによって限度額が違う
みなさんはふるさと納税の限度額どうやって計算してますか?各サイトの詳細シミュレーション?簡易表?とにかく上限を超えたくないですよね。毎年各サイトの詳細シミュレーションで計算しますがサイトによって限度額にバラつきがあるので一番低いところに合わせていました。
今年度の源泉徴収票を作ってそれぞれのふるさと納税サイトにて詳細シミュレーションを行い、限度額の結果をまとめてみました。
ふるさと納税サイト | 限度額 (円) |
---|---|
さとふる | 30,000 |
ふるさとチョイス | 30,929 |
ふるなび | 30,900 |
楽天ふるさと納税 | 30,356 |
おすすめは「かいけいセブン」
みなさんにオススメしたいシミュレーションツールは、みんなの税ツール@かいけいセブン↓
『比較表にないじゃん』というかこちらのサイトはふるさと納税サイトじゃないんです。ふるさと納税はもちろん、児童手当や保育料まで試算できちゃうとんでもサイトです。入力項目がとても細かくなっています。先に知りたかった…。
記事後半で手計算を行うわけですが、私の計算結果は30,930円でした。
手計算の金額に1番近い金額が出たのはふるさとチョイスです。
たぶんふるさとチョイスも私と同様に生命保険料控除において所得税と住民税の控除差を無視しているからだと思います。(最高5万の差が出るので差額を出すと限度額が少し増加します)
さとふるが1,000円未満切り捨てで、ふるなびが100円未満切り捨てでしょうか。楽天ふるさと納税のシミュレータが一番詳細に金額を入力することができたものの、手計算の結果と合わなかったのでどんな計算式なのか気になります。
限度額を自分で計算したい!
ここからは非常にマニアックな内容となっています。また、今回の計算方法は生命保険料控除の控除差を計算していないうえ、年末調整ができる支払金額が2,000万以下の方で給与所得以外の所得がない方を想定しています。算出額はあくまでも目安です。住民税の算出については給与担当者の間で堺市の案内がわかりやすいと好評でした。
上記が計算式です。(☆所得税の税率はここ)
住民税がわかれば限度額は出せる
限度額の計算式を調べても全然出てこない。納税サイトのシミュレーション結果はバラバラ…。総務省のポータルサイト曰く「住民税所得割額 × 20%
=(ふるさと納税額 - 2,000円)×(100% -10%(基本分)-
所得税の税率)」らしいので、住民税所得割額がわかれば限度額が出せるという結論に至りました。
所得税は3年間年末調整の担当をしていて今年の5月にはFP3級も取ったのでまだわかりますが、住民税の計算は初めてなので頑張っていきたいと思います。
まずは源泉徴収票を用意します。私は同僚ちゃんと作った年末調整手計算ファイルがあるで12月の配付を待たずして源泉徴収票もどきを手にしています。仕事では使いません。完全に趣味です。
①給与所得控除後の金額-②所得控除の額の合計+人的控除の純粋な差額-確定申告で控除を受ける額(医療費控除等)= (A)課税所得金額
あとは (A)課税所得金額 × 10% = (B)税額控除前所得割額 を計算します。
※「②所得控除の額の合計」には生命保険料控除が含まれています。実際は所得税と住民税で計算式及び控除限度額が異なります。差額を加えた方がより正確に算出することができます。
所得税と住民税の人的控除の違い
人的控除(基礎控除や配偶者控除等)は所得税と住民税を計算する上でそれぞれ控除額が違います。また、後述の調整控除で用いる差額は必ずしも「所得税における人的控除-住民税における人的控除」とならない(※)ので注意が必要です。まとめたものが下図になります。
所得控除項目 | 所得税 | 住民税 | 人的控除の差額 | |
---|---|---|---|---|
基礎控除 (本人の所得金額) |
2,400万以下 | 48万円 | 43万円 | 5万円 |
2,450万以下 | 32万円 | 29万円 | 5万円(※) | |
2,500万以下 | 16万円 | 15万円 | 5万円(※) | |
勤労学生控除 | 27万円 | 26万円 | 1万円 | |
障害者控除 | その他 | 27万円 | 26万円 | 1万円 |
特別 | 40万円 | 30万円 | 10万円 | |
同居特別 | 75万円 | 53万円 | 22万円 | |
寡婦控除 | 27万円 | 26万円 | 1万円 | |
ひとり親控除 | 母 | 35万円 | 30万円 | 5万円 |
父 | 35万円 | 30万円 | 1万円(※) | |
扶養控除 | 一般 | 38万円 | 33万円 | 5万円 |
特定 | 63万円 | 45万円 | 18万円 | |
老人 | 48万円 | 38万円 | 10万円 | |
同居老親等 | 58万円 | 45万円 | 13万円 |
配 偶 者 控 除 及 び 配 偶 者 特 別 控 除 |
本人の所得金額 | 配偶者の所得金額 | 所得税 | 住民税 | 人的控除の差額 |
---|---|---|---|---|---|
900万以下 | 48万以下(69歳以下) | 38万円 | 33万円 | 5万円 | |
〃 (70歳以上) | 48万円 | 38万円 | 10万円 | ||
50万未満 | 38万円 | 33万円 | 5万円 | ||
55万未満 | 38万円 | 33万円 | 3万円(※) | ||
95万以下 | 38万円 | 33万円 | 0万円(※) | ||
100万以下 | 36万円 | 33万円 | 0万円(※) | ||
133万以下 | 同額 | 0万円 | |||
950万以下 | 48万以下(69歳以下) | 26万円 | 22万円 | 4万円 | |
〃 (70歳以上) | 32万円 | 26万円 | 6万円 | ||
50万未満 | 26万円 | 22万円 | 4万円 | ||
55万未満 | 26万円 | 22万円 | 2万円(※) | ||
95万以下 | 26万円 | 22万円 | 0万円(※) | ||
100万以下 | 24万円 | 22万円 | 0万円(※) | ||
133万以下 | 同額 | 0万円 | |||
1,000万以下 | 48万以下(69歳以下) | 13万円 | 11万円 | 2万円 | |
〃 (70歳以上) | 16万円 | 13万円 | 3万円 | ||
50万未満 | 13万円 | 11万円 | 2万円 | ||
55万未満 | 13万円 | 11万円 | 1万円(※) | ||
95万以下 | 13万円 | 11万円 | 0万円(※) | ||
100万以下 | 12万円 | 11万円 | 0万円(※) | ||
133万以下 | 同額 | 0万円 |
住民税の税額控除額を算出する
- 調整控除
- 配当控除
- 住宅ローン控除
- 寄付金税額控除(ふるさと納税以外)
- 外国税額控除
- 配当割及び株式譲渡所得の税額控除
上記を全部(B)から引きます。ここでは調整控除のみ解説します。
配当控除は確定申告で住民税申告不要制度を選択する方はなし。住宅ローン控除は所得税で控除しきれなかった分が住民税で控除できるやつですね。残り3つに関しても該当する人は算出してください。私は米国ETFを所持しているので外国税額控除があります。
詳しくはこちらでもご確認いただけます。
- 基礎控除以外の人的控除がない人と(A)の額が200万を超える人は2,500円。
- 基礎控除以外の人的控除がある人で(A)の額が200万以下の人は下記を計算。
(ア) 人的控除額の差額の合計額
(イ) 課税所得金額(Aの額)
調整控除額に他の控除額を加えて、(B)税額控除前所得割額-税額控除額(調整控除等)=(C)住民税所得割額 を計算しましょう。
ふるさと納税の上限と控除額
ようやく住民税所得割額を算出することができました。
住民税所得割額 × 20%
÷(100% - 10% - ☆所得税の税率*1.021)+ 2,000 = ふるさと納税限度額
を計算すると終了です。
最後に確定申告をした場合の控除内訳を計算してみます。
- 所得税から控除される金額
(納税額-2,000) × ☆ -
住民税から控除される金額(基本分)
(納税額-2,000) × 0.1 -
住民税から控除される金額(特例分)
(納税額-2,000) × (0.9-☆*1.021)
上記3つの合計が「ふるさと納税額-2,000円」と一致していることがわかります。ぜひ来年の住民税決定通知書で確認してみてくださいね。
ゼイキン タノシイ デスネ。
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